以前は成人以降にかかりやすい疾患であるとして「成人病」と呼ばれていた生活習慣病が、最近は子どもにも増えてきています。その背景には、脂肪分の多い食事や運動不足などのライフスタイルが大きくかかわっています。

◆なぜ子どもの生活習慣病が増えているの?
肉類を中心とした脂肪分の多い食事やスナック菓子、ジャンクフードなどへの偏食、外で遊ぶ時間の減少などによる運動不足、夜更かしによる睡眠不足などが原因とされています。
◆肥満を解消しましょう。
肥満は、生活習慣病にかかる大きなリスク要因の一つです。特に、高血圧など生活習慣病のサインが現れ始めている場合、内臓の周りに脂肪が蓄積する内臓蓄積型肥満となり、今後、健康障害が起こると思われるような場合は、専門医の治療が必要となります。
◆まずは食生活を改めましょう。
生活習慣病には食事が大きく関与します。成長期にある子どもは、バランスよく栄養をしっかり摂る必要がありますから、極端なエネルギー制限は行わず、健康に良い食べ物の選び方を覚えるようにしましょう。
バター、スナック菓子、ジャンクフードなどはなるべく控えるようにし、肉・卵類は食べ過ぎに注意します。また、ごはんなどの炭水化物、野菜は毎日食べるよう、心がけます。
◆体を動かす
肥満のある子どもは、運動習慣がない場合が多いようです。まずは、なるべく外で遊ぶ時間を増やす、掃除や洗濯、買い物などのお手伝いを通じて、生活の中で体を動かすようにします。また、その子なりに楽しめる運動を見つけて、続けられるようにするのもよいでしょう。
学校検診などで異常を指摘されたら、専門医を受診し、アドバイスを受けるようにしましょう。また家族全員で生活習慣を見直し、改善に取り組んでいくことが大切です。