「乳がん」は年々、増加の傾向にあります。しかし、「乳がん」は早期に治療すれば、ほとんどが治る病気です。月に1度は自己検診を行い、年に1度は集団検診を受けるようにしましょう。
◆乳がんの自己検診法
月に1度、自分の覚えやすい日に乳房をチェックする習慣をつけましょう。閉経前の人は、異常のわかりやすい月経後がよいでしょう。
目で確認:
まずは鏡の前で、腕を上げ下げしながら、乳房にくぼみやひきつれ、左右の非対称がないか、また乳頭にも、くぼみやただれがないか、目で確認します。
しこりを探す:
次に4本の指をそろえ、その指の腹で乳房を優しくなでて、しこりがないか、また乳頭をつまんで分泌物がないかを調べます。入浴の際に、手にせっけんをつけて行うと、しこりの有無がよりわかりやすくなります。また、乳房の大きい人は、あおむけに寝て行う方がわかりやすいでしょう。
乳房の上部外側に注意:
乳がんは、特に乳房の上部外側からわきの下にかけてできやすいので、念入りにチェックしましょう。
◆集団検診を受けましょう。
全国の地方自治体では、乳がんの集団検診を定期的に実施しています。検査内容・時期等については、お住まいの市町村に問い合わせましょう。
◆早期なら乳房を残す手術も可能
以前は乳がんと診断されたら、胸の筋肉を含めて、乳房をすべて切除する方法が取られていましたが、現在ではできるだけ乳房を残す「乳房温存術」や、乳房を切除する場合でも胸の筋肉は残す「胸筋温存術」が主流になっています。ただし、この療法は、比較的早期のがんに限られます。早めに発見されればされるほど、治療法を選択する幅が増えることになるのです。
自己検診で乳房に異常を感じたら、ためらわず乳腺外科、もしくは外科を受診するようにしましょう。