骨粗鬆症とは、骨の量(骨量)が減少し、骨折しやすい状態になること。年をとって背中や腰が曲がるのは、単なる老化現象ではなく、多くは「骨粗鬆 症」によるものです。カルシウム不足の食事や、カルシウムの吸収を阻害するたばこやコーヒー、アルコールなどの過剰摂取、運動不足などの生活習慣によって 引き起こされます。女性は閉経後、骨密度が激減しますので、特に注意が必要です。
◆骨粗鬆症は予防が大切
骨粗鬆症になってしまうと、骨量の減少を最小限にくい止める治療はできても、骨量を増やすことは難しくなります。若いころから、貯金ならぬ「貯骨」をしておきましょう。中高年以降でも食生活などに十分注意すれば、骨量の減少スピードを抑えることは可能です。
◆カルシウムを多く摂りましょう。
日本人に必要とされるカルシウムは、成人1日当たり600mg、牛乳3本分(600cc)に当たります。しかし、骨粗鬆症を予防するには、1日800 〜1000mgぐらいのカルシウムが必要と言われています。カルシウムを多く含む食品をいろいろ組み合わせて、食卓に取り入れるようにするとよいでしょ う。
カルシウムが豊富な食品:牛乳、ヨーグルト、チーズ、大豆、豆腐、納豆、ゴマ、小魚、小松菜、チンゲン菜、春菊など。
◆骨を強くするには運動が不可欠
運動をして骨に刺激を与えないと、いくらカルシウムをとっても骨量は増えません。日常生活の中でこまめに体を動かすように心がけましょう。骨に負荷をかけることが大切なので、立つ姿勢を増やしたり、歩いたりするだけでも効果があります。女性は毎日6000歩、男性は7000歩を目標にして歩くとよいでしょう。
◆適度な日光浴でビタミンDを
ビタミンDには、カルシウムの吸収率を高める働きがあります。ビタミンDは食事から摂る以外に、太陽光(紫外線)に当たることで皮膚で作られます。夏なら木陰で30分程度、冬は1時間程度、日焼けしない程度に戸外を歩き、適度な日光浴をすると効果的です。